ーそれは絶望の暗闇に差し込む光のように眩く、暖かく私を包み込んだ。 文字通り、まるで絵に描いたような美しく鮮やかな世界が目の前に広がっている。 そうか、これは夢の世界だ。遠くぼやけた向こうに私を呼ぶ聲がするー 14歳の少女・サナはある日から眠るたびに同じ夢を見るようになる。 ヴェヴァラと過ごす夢。”描(えが)いた”ものが映し出される不思議な夢。 楽しげに夢を描くヴェヴァラと夢を描けなくなった少女。 二人の物語が始まる。 東京藝術大學卒業制作作品。