子供の頃から川を挾んで向かい合わせの家に住んでいる、おさななじみの千代子と憐人。 小學校、中學校、高校と、二人の関係性はずっと友達以上戀人未満の“平行線”。 學校には一緒に登下校し、それぞれの部屋の窓から紙飛行機を飛ばしてメッセージをやりとりし、夜は2階のお互いの部屋で窓越しに夜な夜な話す。そんな日々。 けれども2月、バレンタインデー直前に千代子の引っ越しが決まる。 ずっと一緒にいて、なんでも話してきた二人がひとつだけ言えなかったこと。それは───