かつて世界を滅ぼしかけ、四百年を過ぎた今なお人々にとっての 恐怖の対象であり、忌み嫌われ続ける存在である《嫉妬の魔女》。 伝説によれば、彼女は紫紺の瞳を持つ銀髪のハーフエルフであったという。 雪と氷に覆われたエリオール大森林に、たった一人で暮らすエミリアは、 嫉妬の魔女に瓜二つという理由から、魔女と恐れられていた。 誤解され、傷つき、それでも小さな希望を持って、孤獨を生きていた エミリアの前に現れたのは、小さな貓の姿をした精霊だった。