新たなる波亂の予感を前にしばし幕間の物語―― “聖殲”を巡るヴァトラーとの戦いに勝利を収めた古城と雪菜。 絃神島を自らの“夜の帝國”としたことで実質的な島の支配者となった古城だが、 以前とさほど変わらぬ日常を過ごしていた。 そんな折、絃神島の周辺海域で起きている原因不明の海難事故について、 獅子王機関と太史局が合同調査を行うことに。 一方、自分を呼ぶ聲で目を覚ました古城。 記憶もおぼろげな彼の視界に飛び込んできた光景は、 自分がくるまって寢ていたらしい一枚の毛布と頬を赤らめ、涙ながらに訴えかけてくる雪菜の顔。 「先輩…私、大切なものを失くしてしまいました…」