人々が少しだけ違う並行世界間で日常的に揺れ動いていることが実証された世界―― 両親の離婚を経て母親と暮らす高崎暦(たかさき・こよみ)は、地元の進學校に入學した。勉強一色の雰囲気と元からの不器用さで友人をつくれない暦だが、突然クラスメイトの瀧川和音(たきがわ・かずね)に聲をかけられる。彼女は85番目の世界から移動してきており、そこでの暦と和音は戀人同士だというのだが……並行世界の自分は自分なのか?